御三家―旅に出るときに博士、あるいは別のキャラクターからもらうことのできる、冒険の始まりのポケモンである。ポケモントレーナーである僕たちは、この御三家を選び、旅を始めるのである。
昨年発売されたポケモンの最新作・スカーレット/バイオレットにも例外なく御三家はいる。ニャオハ、ホゲータ、クワッスである。今回のシティリーグでは、僕が選んだ御三家・クワッス…ではなく、ホゲータの最終進化系のラウドボーンで挑んだので、その参戦レポートを書いていく。
―ちなみに、一番好きなのはニャオハである。
閑話休題。
というわけで、今回、シティリーグシーズン3、宝島高蔵寺店にて参加させていただいたので、参戦レポートを書いていきます。
早速ですが、今回のテーマは「耐久」。
まずは使用デッキをドン!
デッキ名『1週間前に組んだワニ・ラウドボーン』
今回の構築は、実はラウドボーンではなく、別のカードからスタートしました。それは…
ヒードランVMAXです。
もう一度言います。ヒードランVMAXです。
『こんな十字のツメを食い込ませて壁や天井を這いまわっていただけのポケモン、環境でも使われてないし弱いやろwwwさすがに逆張りが過ぎんか?www』と思っている方もいるかもしれません。確かに環境では使われていないカードですが、強いんじゃないかと考えた明確な理由があります。
<理由①>HPが高い
現在、環境の最大打点のラインが『VSTARをワンパンできる280打点』のデッキが多いと思います。その280打点を確実に耐える耐久であることが非常に評価できると感じました。
<理由②>弱点が現状環境に少ないタイプ
ヒードランVMAXの弱点の水は今環境にはほとんどいないといっても過言ではありません。現状多く見る水のアタッカーは、ウッウとかがやくゲッコウガぐらいでしょうか。ウッウは弱点計算しませんし、ゲッコウガはワンパンするには打点が足りません。他もたまに水主体のデッキはありますが、全体数的には少ないので、実質弱点を突かれないといっても過言ではありません。
<理由③>自分/他のポケモンの特性で回復ができる
自分の特性『マグマゲイン』で、場に自分のスタジアムが出ているならHPを50回復できます。また、オドリドリの特性『パッションダンス』でも回復できるので、場持ちが結構いいと思います。相手にもよりますが、回復系グッズも絡めれば2回耐える可能性だってありますので、場持ちがよく行動回数も上げることが出来ます。
これら3つの点が強く、環境でも戦えるのではないかと感じたので、1週間前までは真面目に考察していました。ですが…
『弱くはないけど勝ちきれない!!!!』
このポケモンの弱点は何個かあります。が、ある程度は構築で克服できます。例えば、エネルギー要求がきついという点は、アルセウスVSTARと組ませることで、ある程度解決できます。ですが、明確に克服できないものがありました。それは、打点が低いことです。180打点(やけど込みで200点)はそれこそネオラントVぐらいしか倒すことが出来ず、またサイドも3枚取られるので、正直2回行動できても捲れないといった盤面が多くありました。
ただ、高耐久+炎タイプというのはすごく可能性を感じていて、何かいないか考えた結果、たどり着きました。それがこいつ。
ラウドボーンexです。
ラウドボーンのここがすごい!ところを上げていくと、以下の通りです。
<ここがすごい!①>HPが高い!
このポケモンは、HP340で、非常に高いHPを持っています。ヒードランVMAXよりも10高く、しかも取られるサイドが2枚しかありません。また、進化前も、ホゲータが90、アチゲータが110と、この数値も進化前としては非常に高い水準であると思います。
<ここがすごい!②>打点が高い!
技『バーニングボイス』が炎エネルギー2枚で打てる上、HP満タンであれば270点、こだわりベルト込みで300点まで狙えます。これにより、環境に多いVSTARの280ラインを超えることが出来るため、自身の耐久も考えるとラウドボーンだけでサイドを3~4枚回収できる可能性もあります。しかも、Vガードエネルギーは無効です。
<ここがすごい!③>こだわりベルトの対象ではない!
こだわりベルトは、ポケモンVが対象なので、ポケモンexであるラウドボーンには無効です。なので、基本的には純粋な粗点どおりの打点が飛んでくるため、ベルトケアみたいな動きがほぼ必要なく、耐久計算が狂いにくいです。
これらの強みを生かして構築していきました。
それでは、それぞれの採用理由を語っていきます。
<ラウドボーンライン 3-1-3>
ホゲータ/アチゲータは複数種類あるが、一番HPが高いものを採用。このデッキでは、はじめエンテイVで殴り始めることを想定しているので、枠の都合もあり、たねは少なめの3枚で構築。ラウドボーンをできれば2体作りたいので、3枚採用。アチゲータは、ふしぎなあめの枚数も絞っているので、1枚採用。
<エンテイV 2>
低コストで殴ることが出来る点や、特性『しゅんそく』で1枚ドローすることが出来るため、2枚採用。基本的にはこいつで殴りはじめ、その間にラウドボーンを準備する。HP230も地味に優秀。
<グレンアルマライン 2-2>
モミで回復することを考えると、スタジアムの『マグマの滝壺』とあわせてエネルギーを供給し続ける必要があるため、2-2ラインで採用。1ターン準備の時間が欲しかったりするときは壁にする。カルボウは逃げエネ1が地味に優秀。
<ネオラントV 1>
初手はペパー、終盤はボス/セレナなど、サポートをピンポイントで持ってこれるので採用。というかこれがないと回らん。
<かがやくゲッコウガ 1>
かがやく枠の候補としては、アタッカー運用としてリザードン/ヒードラン、サポート運用としてゲッコウガ/ジラーチ、回復要因としてアマージョあたりが候補だが、いかんせんラウドボーンが2進化で必要パーツが多い+滝つぼともシナジーがあるゲッコウガを優先した。
<ボール系 ネストボール4/ハイパーボール3/バトルVIPパス1>
たねポケモンを置かないとお話にならないので、ネストボールは4枚採用。ハイパーボールは主にラウドボーンを持ってくるために必要だが、コストがこのデッキだと重いので、3枚と抑えめの採用。バトルVIPパスは、1ターン目以外は腐るので、初手ペパーで持ってくることを想定して、1枚のみの採用。
<トレッキングシューズ 3>
このデッキは必要パーツを手札に抱えたままドローしたいことや、モミなどのドロソ以外のサポートを打ちながら引きに行きたいこともあるので、3枚と多めの採用。
<ふしぎなあめ 2>
正直かなり絞っているが、エンテイVで殴り始めること、ペパーでサーチできること、アチゲータを採用していることから2枚に抑え、他に枠を回した。正直3枚は欲しい。
<ポケモンいれかえ 2>
逃げエネが全体的に重たいのと、入れ替え→ひおくり→モミとうまくかみ合えばエネルギーを節約できるので、2枚採用。
<ともだちてちょう 1>
序盤で巻き込んだモミやボスの指令などを山に返すのが非常に大切なので、採用。
<ポケモンの道具 こだわりベルト2/おはらいグローブ1/森の封印石1>
ベルト込みのHP満タンのバーニングボイスでルギアVSTARやアルセウスVSTARを倒せるため2枚採用。また、おはらいグローブは、環境に多いキュワワー/ヤミラミ/ラルトス/クレッフィなどをおはらいグローブ込みのかつりょくのうたで倒しつつ全体回復できるのが強いので、1枚採用。封印石は、ペパーから持ってこれる自由札てきな感じで使えるので、1枚採用。
<ドロー系サポート 博士の研究3/アクロマの実験2/セレナ1>
たくさんドローしたいがトラッシュしたくない札もあるので、博士の研究を3枚と抑えめの採用。その代わり、手札はトラッシュせずに5枚見ることが出来る、アクロマの実験を2枚採用。セレナはボス代わりにも使用できるし、ハンド抱えながらドローもできるので1枚採用。
<ペパー 2>
序盤は封印石やVIPパス、中盤/終盤はハイパーボール/ふしぎなあめやこだわりベルトを回収することができ、鬼強いので2枚採用。
<モミ 2>
ラウドボーンは技を受けた後、打点が下がってしまうので、打点をもどすためにも必要だが、正直2枚は諸説。今回は、一度も使わなかった。
<ボスの指令 2>
このデッキはできれば2-2-2 or 2-1-3みたいな感じで、最小限のリソースでサイドレースを進めていきたいので、セレナ込みで3枚は呼び出し札が欲しいので、2枚採用。
<マグマの滝壺 3>
エネ供給を間に合わせるためにも必須。何なら4枚採用でも全然いい。
<基本炎エネルギー 10>
基本的には2エネ起動のポケモンで技を打つが、ゲッコウガのドローコストのことも考え、10枚と多めの採用。
当日の結果は2-3と惨敗でした。
可能性はめちゃくちゃ感じましたが、1週間で詰めるには時間が足りなかったというのが素直な感想です。2進化である以上、安定性が課題となり、今回はゲッコウガやトレッキングシューズで補いましたが、それでもハンドが細い時はつらいといった感じでした。難しいね…
当日マッチング
・一撃ルギア(後攻) 6-3
・サーナイトex(後攻) 3-6
・ミライドンex(先攻) 6-5
・一撃ルギア(後攻) 2-6
・ロストバレット(先攻) 4-6
ポテンシャルはあるんだ…ポテンシャルは…